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メルマガ第43号|アップルの成功の要因
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特定非営利活動法人 協同労働協会OICHI公式メルマガ 第43号
2011年9月4日
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皆様こんばんは。
台風12号がようやく日本列島を抜けたようですが、
お元気ですか?
週末起業は順調でしょうか?
“売上”は上がっていますか?
先日、アップルのスティーブ・ジョブズCEOの
辞任のニュースが流れました。
iPhone、iPadなど新製品が続々と発表されるAppleですが、
様々媒体で辞任のニュースが流れる中で、
従来とはやや異なる視点で書かれたコラム記事、
“Jobs made Apple great by ignoring profit.”
http://blogs.reuters.com/great-debate/2011/08/29/jobs-made-apple-great-by-ignoring-profit/
がロイターに掲載されていましたので
是非、ご紹介させていただきたいと思います。
この記事では、
スティーブ・ジョブズとアップルの成功の要因として、
ジョブズが
「多くの人が企業にとっての存在理由として挙げるもの、
すなわち“収益”を度外視した」ということを挙げています。
優秀なリーダーがいて、
綿密な計画と職務遂行能力を持つ企業が
現実に失敗しているのは何故なのか?
アメリカのビッグ3など自動車産業の凋落ぶりを例に
“破壊の論理”という点から
企業の盛衰の流れが説明されています。
全文英文なので、この後の部分を
簡単に“翻訳”して、ざっくりと要約してみます。
「そしてこのパターンに当てはまらなかったのがアップルで、
ジョブズのリーダーシップのもとで
単に他の企業に破壊されることを避けることなく、
逆に業界全体を破壊し、
そして何よりアップル自体をも破壊してきた。
そして、アップルをまったく違ったものにしてきたのは、
その中心に収益という動機でなく全く他のものがあった。
アップルの収益性への集中の欠落が
実際にアップルを資本主義の歴史の中で
最も成功した企業のひとつにした。・・・
アップル自体が今現在において破壊のプロセスの中にある
ということが最も重要かもしれない。
アップルの最新の成功であるiPadは
PC産業を破壊し、
ひいてはMacのビジネスをも破壊している。・・・
たいていの企業は
現在の中心商品が完全に破壊されるような市場をもたらす
決定をすることはできない。・・・
収益性が全ての決定の中心ではない。
アップルが集中するのは、
自社の社員が使いたくなるような
真に偉大な製品をつくることである。
その哲学がアップルを
世界でもっとも革新的な企業のひとつにした」
そして、最後には、
「スティーブ・ジョブズの遺産は
MacでもiPhoneでもiPadでもない。
彼の遺産はアップル自体の創造で、
収益というのは最終的な目的ではなく、
むしろもっと大きなものの結果なのだ
ということを私達に気づかせてくれる」
と締めくくられています。
「顧客志向」「結果、売上は後からついてくる」など
よく聞かれますが、
このアップルの事例は、
果たしてアップルだからできたこと、
あるいはスティーブ・ジョブズCEOだからできたことなのでしょうか?
それとも、私達の会社や週末起業にも
当てはめて考えることができるのでしょうか?
記事の中にもありましたが、
「我々は顧客のことを最優先に考え・・・」と言いつつ、
いざ切羽詰まると
、
「顧客にとってベストなこと」よりも、
「この四半期の数字」
の方を優先する傾向は否定できないかもしれません。
そして、厳しい状態の中においてさえも、
顧客にとってのベストを選択できる企業が
アップルのようになっていけるということになるのでしょうか?
実際に営業の現場では、
前年比がどうだとか、売上金額がどうだとか、
当然のように話が出てくるでしょう。
「とにかく売上目標は達成させなければならない」、
「今週の売上金額は大事になってくるんだよ」、
「今日ここで売上を上げておかないと」、
などプレッシャーをかけられ、
むしろ日々、数字との闘いであったりします。
そのような状況のセールスパーソンでも、
顧客志向に徹して
売上を上げていくことは可能でしょうか?